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かつての上司の言葉

かつての上司の言葉

やってみると意外にそっちのほうがよかったことってあります

 

これは日常的にあることです   そっちのほうが良いかもしれないけど、やってみて失敗することを考えてしまってやることを躊躇してしまう  これを「めんどくさ問題」と名付けます

 

毎日ある「めんどくさ問題」   夕食後のゆったりタイム テレビを視ながらソファーに寝転がっているとき、最初の体勢を決めるまでクッションをずらしつつ上にやったり下にやったり あれこれ調整をして「これだ」というポジションを見つける  しばらくするとちょっと体が痛くなってくる  もしかしたら他のほうが居心地がいいのでは と思いつつもやらない  また起き上がってクッションを移動させて というのが億劫なんですよね

 

結局その体勢を続けてしまう  でもちょっとしたタイミングでやってみると「あれ」 こっちのほうがいいじゃん みたいな

 

次は僕特有のめんどくさ問題  着物屋には毎日のよう荷物が届きます  京都からが多いのですが、仕立て上がったもの、メーカーからの商品、八掛、胴裏などなど  段ボールには必ず緩衝材が入っています  プチプチもあれば、帯を入れる透明の袋(文庫)をぐしゃぐしゃにしたもの、新聞を丸めたものを代用している  

 

これは捨てるか 使いまわしするか になってきます  もったいないので使わまわしすることが多いのですが、それをまとめておくのが「めんどくさ問題」  文庫はきれいに皺を伸ばして折らないきゃいけないし、プチプチも大きさをそろえて畳まないといけない  この時間がなかなかもったいない   忙しいと奥にひょいっと置いちゃう

 

でもあとで結局片付けるし、使うときにはきれいに片付けておくと楽なんですよね  はぁ~ 「めんどくさ問題」 最初の問題とちょっと違うかも

 

最後にこれはある意味の「めんどくさ問題」  

 

僕はここ数年 めっきりと寒がりになりました  で、手放せないのがももひき(若者風にいうとタイツ)  12月からずっと履いていました  これを履かないと車の中も店でのデスクワークも寒くて寒くて

 

僕が20代前半、配達の仕事をしていたとき30代の先輩がタイツを絶賛していました  スキーのときに履いていたようなしっかりしたものを「これは最高だ~」と言っていた先輩を「おじさんは寒がりだな~」って思ったのを覚えています

 

今思えばその先輩はまだ34才だったかな 若いんですよね   僕も立派なおじさんになり、ももひきを愛用しています  かつての先輩の気持ち今ならわかる  Yさん元気かな あのとき、はげてもいいように金髪にするって言ってたっけ  今はすっかりだと思う  金髪にする髪はあるのだろうか

 

僕愛用のももひきは、より暖かい巷で流行っている素材  それを毎日毎日  雨の日も雪の日も放射冷却で寒くなった晴れの日も履いていました  仕事の日も休みの日も家の中だって

 

ですがある日、友達がももひきを履いていないという話を聞きました  彼は痩せていて脂肪がない  それなのに寒くないとは

 

彼曰く「肌とズボンに空間があったほうが温かい」と  ちょっと信じられない話  密着しているほうがいいに決まっているし、下から寒い空気が入ってきたら寒いよ  

 

それから数日後、なぜかももひきを履き忘れて出勤してしまった僕  不思議と寒さが変わらないような気がする  圧迫がない分、楽だし 軽やかだし  もしかして彼の言ったことは本当かも

 

 

面倒くさいは考えることが面倒という意味もあります  でも考えることをやめたら人間は単なる葦です(by パスカル) 

 

世の中はめんどくさ問題ばかりです  かつての上司はひとつだけ僕に残した言葉があります「現状維持は衰退なり」   その上司は好きでも嫌いでもなかったけど、彼が原因で仕事を辞めたけど、この言葉だけはたまに思い出します

 

いろいろ試してみよう  今度、靴下なしも試してみようかな~  石田純一スタイル

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