着物と出会った2年後に。。。
これはある生徒さんお話です。
僕がもっとも衝撃的に思う方のひとりです。
出会いは数年前です。 僕の記憶だとお手入れのために着物を持ち込まれたのが最初だったかと思います。 洋服姿はオシャレで格好良く、クールな印象でした。
以下、ご本人より
義母にいただいた着物の寸法を直すために、百貨店の呉服売り場に行きました。 義母とは身長が違ったため、寸法を自分にあわせたかったのです。
普段、関りがない呉服売り場にどきどき。 自分の寸法を測るということでお任せしていたら、いつの間にか身体に帯を巻かれ、店員さんが「この着物ならこんな帯がいいわよ」とすすめてきました。
「えっ こんな高い帯を?」 ぐいぐいと来ます。
全くそういう気で行っていないので何とか、逃げるように帰ってきました。 やっぱり呉服屋は怖い、、、
直しに出した着物を早く着たい!と呉服売り場から連絡があってからすぐに受け取りに行きました。 実際に着てみると何か気になる。 けれどどこに問題があるかもよくわからないし、あの呉服売り場に行くのは、もう嫌。。。
そこで、セカンドオピニオンができるところがないかとクリーニング店に相談したところ、彩蔵を紹介してもらいました。
紹介とはいえ前回のこともあったので緊張しつつ入店。
何かを勧めるようなそぶりがあったらすぐに断ろうと身構つつ、気になっていたことを相談しました。
どこで勧められる? どんな手口で帯を出してくる? それとも着物をすすめられる? 神経を張り巡らせていたけど、特に何もなく終わりました。
「あれっ なんだか拍子抜け」。
すべての呉服屋もあの百貨店のような感じではないんだ と。
それが彩蔵との出会いでした。
「ここなら気軽に相談できるかも」とその後も、何かあれば彩蔵に持ち込むことにしました。
ある時、来店するとなぜか自動ドアが閉まっている。 開店時間なのにおかしいなと思い、手で開けて入室すると、こないだの男性と違う着物姿の方が対応してくれました。
すると、今日は定休日だというではありませんか。 そうであるにも関わらず、その方は手でこじ開けて入ってきた私にも優しく対応してくれました。
お話したのはほんの二言三言。 それでも「品」が伝わってきました。 身のこなし、丁寧な言葉遣い、とても素敵でした。 着物を着る人ってどうしてあんなに上品なんでしょう。
ほどなくして、新聞の中に珍しく入ってきた手書きチラシに目がとまり、よく見ると彩蔵のチラシでした。 着付け教室を開催しているという内容のもの。
私は昔から和のものに興味があって、『いつかは自分で着たい』という思いがありました。
でもひとつネックがありました。 子供の行事などで着たいとき、美容室に行って着付けとヘアセットをしてもらうと代金は馬鹿にならない、、、
少しだけYouTubeで着付けを練習をしたこともありました。 何となく着れるけど、外に出られるほど自信がない。。。
「今かな」
着付教室に参加することにしました。
彩蔵に行くと、そこにはあの素敵な着物姿の女性がいました。 このクラスの着付けの先生だったのです。 他にも数名いるのになんという偶然!
感激!!
私も習ったらあのように美しく上品にふるまえる女性になれるかもしれない。 いや先生のようになりたい! いや なるっ。
教室は週に1回でしたが、もっと着たい、もっと着物を身近に感じたい、と練習3回目には映画に行きました。 「鬼滅の刃」です(笑) 映画に着物で行くと、姿勢が保てて意外に楽なんですよね~。
着付教室では基本はもちろん、衿、帯揚、おはしょりの処理などYouTubeでは教えてくれない細かいところも解決することができます。
先生はいつも優しく、かわいらしい存在。 この優しさは着物の効果? 子供のことで思い悩むこともある私も、いつも優しく余裕のある大人でいたい。
そういえば、私がはじめて着物を着たとき、下の娘が目をキラキラさせて「ママ きれい」っていってくれたっけ。
ピアノの発表会にも「着物で来て」と言われて着て行ったら、娘の友達もお母さんも褒めてくれました。 ピアノの先生には「(着物を)着てきてくれて嬉しいです」とお礼まで言われてしまいました。
「えっ 私が主役」ってくらいに。。。(笑
着物って自分以外もハッピーにしてくれる! すごい!
私もっと着物を深めたい。
私はその後、彩蔵でスタッフとして活動をしています。
オシャレな着物人口、もっともっと増やしたいな。。。
この生徒さん、いえ、彼女は今や北海道・東北と着物普及のため縦横無尽に活躍しています。
きっともっともっと有名な存在になると思いますよ。
着物っていいですよね♪